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短歌につづった若き日々。そのあと、笑って下さい。

短い文に秘められた想いは実に奥深いものがある。ケアマネとしてTさんを訪問したときに改めて感じた・・・。

『富士山に のぼりて見れば 山小屋の 
  こたつ囲みて あくびするかな』

若いころに謳われたTさんの短歌である。今でも鮮明に覚えておられるのが素晴らしい。さらにこんな短歌も口に出る。

『満開の 桜の花に 誘われて 今日も一日 春を楽しむ』

『岩陰に ひとりさみしく 咲く芙蓉 乙女を想う 白き花びら』

1日の殆どをベッド上で過ごされており、戸外に出ることはないTさんであるが、心の世界では自由に時空を超え、青春時代が見事に蘇る。


その数日後、Tさんを担当するNヘルパーから白い封書が届いた。
封筒の表には〝笑って下さい”と記されており、興味深く
開けてみた。

高齢者おもしろ川柳と題して100選ほどの作品が並んでいた。
その中からニンマリと笑える傑作を紹介する。

『女子会と 言って出掛ける デイサービス』
『延命は 不要と書いて 医者通い』
『景色より トイレが気になる 観光地』
『手をつなぐ 昔はデート 今介護』
『無農薬 こだわりながら 薬漬け』